モバイルマーケティング コンテンツ ライブラリー | AppsFlyer https://www.appsflyer.com/ja/resources/ Attribution Data You Can Trust Fri, 19 Apr 2024 07:35:01 +0000 ja-JP hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 https://www.appsflyer.com/wp-content/uploads/2020/07/favicon.svg モバイルマーケティング コンテンツ ライブラリー | AppsFlyer https://www.appsflyer.com/ja/resources/ 32 32 モバイルアプリマーケティングガイド:アプリを成功させる秘訣 https://www.appsflyer.com/ja/resources/guides/app-marketing/ Thu, 11 Apr 2024 06:07:53 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//%e3%83%a2%e3%83%90%e3%82%a4%e3%83%ab%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%aa%e3%83%9e%e3%83%bc%e3%82%b1%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%b3%e3%82%b0%e3%82%ac%e3%82%a4%e3%83%89%ef%bc%9a%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%aa%e3%82%92/ App marketing guide - featured

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App marketing guide - featured

はじめに

Google Playでは350万(英語記事)のアプリが、Apple App Storeでは210万本のアプリが公開されているといわれていますが、その中で、自社のアプリをより多くの人に知ってもらうにはどうすればよいでしょう?モバイルアプリをヒットさせるために、特定の手法はあるのでしょうか?もちろんあります。それはアプリマーケティングと呼ばれるものです。

アプリの使用方法、販売方法、マーケティング方法は、ここ数年で劇的に変化しており、マーケターにとっては、これをフルに生かすまたとないチャンスとなっています。

安価なアプリに無制限にアクセスできた時代はとうの昔に過ぎ去りました。今では、無料アプリがサブスクリプション、マイクロトランザクション、アプリ内購入によって収益化されており、アプリ市場は広告主やデベロッパーにとってもっとも利益を見込める機会の1つとなっています。

もちろん、インストールを促進することがアプリマーケティングの最終的な目標だという考えもあるでしょうが、キャンペーンが成功すれば、アプリのリテンション率、利用率、そして最終的にアプリでの収益が増加するということも心に留めておいてください。 

このガイドでは、アプリマーケティングの基本から、専門家による実践的なヒントやトレンドまで、覚えておくべきポイントをすべて紹介します。次のヒットアプリを生み出すためにぜひお役立てください。

アプリマーケティングガイド - 第1章:アプリマーケティングとは

第1章

アプリマーケティングとは

アプリマーケティングとは、広告、プレースメント、プロモーションを通じてアプリの認知度を高め、新規ユーザーを獲得し、ユーザーを維持する手法です。

モバイルアプリマーケティングとモバイルマーケティングの違い 

モバイルアプリマーケティングモバイルマーケティングを混同してしまうことは、マーケターが陥りがちな間違いの1つです。 

モバイルマーケティングとは、モバイルデバイスを媒体とした広告、プロモーション、マーケティングに関連するあらゆるものを広義に定義したものです。SMSマーケティング、メールマーケティング、通知を使ったマーケティングなどもこれに含まれます。

一方モバイルアプリマーケティングは、特定のアプリのプロモーションを指します。

アプリマーケティングとアプリ広告の違い

アプリ広告は、アプリ内広告、バナー広告、テキスト広告、リッチメディアモバイル広告などのチャネルを活用した有料の手法です。モバイルアプリマーケティングは、ユーザーの獲得、リテンション、コンバージョンを目的としたもので、オーガニックな手法と有料の手法の両方が含まれます。

アプリマーケティングの種類

アプリマーケティングの種類

アプリの名を広める方法は数多くありますが、肝に銘じておきたいのは、スピードよりも方向性が重要だということです。ただ手当たり次第に宣伝すればよいというものではありません。貴重な時間やお金は、もっと有意義に使いましょう。 

皆さんが戦略を構築するうえで参考となるよう、アプリのさまざまなマーケティング方法についてここで簡単に説明します。 

ただし、どのアプリにも独自の目的があり、オーディエンスも異なります。したがって、アプリごとにもっとも理にかなった選択肢を探すようにしてください。

アプリストア最適化

アプリストア最適化(ASO)とは、より多くのダウンロードを促進するためにアプリストアでのプレゼンスを最適化するプロセスのことです。本質的にはSEOと同じ概念ですが、これは、アプリのための最適化です。 

言い換えると、ASOの目的は、アプリストアで自社アプリの閲覧数を増やすこと、関連キーワードで自社アプリが表示されるようにすること、できるだけ多くのインストールを促進することです。 

適切なASOを実施すれば、有料のキャンペーンよりもエンゲージメントの高い新規オーガニックユーザーを継続的に獲得できます。 

ソーシャルメディアでのアプリマーケティング

ソーシャルメディアは、オーガニックおよび有料チャネルの両方でブランド認知を高めることができる強力なツールです。 

そのよい例がポケモンGOです。ポケモンGOのオーガニック投稿では、ロイヤリティの高いプレイヤーのエンゲージメントを維持する目的で、チュートリアル、ビジュアルガイド、シークレットイベントのドロップが配信されています。 

一方、有料広告は、ポケモンGOのマーケティングミックスにおいて別の役割を担っており、新規および復帰プレイヤーに新しいイベントや魅力的な特典を宣伝する手段として使われています。この2つの組み合わせにより、ポケモンGOは2021年だけで8億8,700万ドル(英語記事)以上を稼ぎ出し、最高収益を上げたモバイルゲームの1つとなっています。

インフルエンサーマーケティングとは

ソーシャルメディア上でオーガニックなオーディエンスを増やすことは、日に日に難しくなっています。有料トラフィックの競争は激化しており、無料のオーガニックリーチはすべてのソーシャルメディアチャネルにおいてますます限られてきています。 

こうした理由から、ブランドはインフルエンサーと提携し、影響力のある有名人やネットで話題の人物、業界の専門家にアプリを推薦してもらうことで、ブランドの認知度を高め、コンバージョンを促進しています。 

数字を見れば、インフルエンサーマーケティング戦略を活用することは完全に理にかなっています。調査によると、消費者の61%がインフルエンサーを信頼(英語記事)しているのに対し、ブランドから直接受け取るメッセージを信頼している消費者は38%に過ぎません。インフルエンサーマーケティング業界の評価額は過去最高の164億(英語記事)ドルに達しています。

アプリ内広告とは?

アプリ内広告(IAA)は、モバイルアプリ内での広告配信によってアプリデベロッパーが報酬を得る収益化戦略であり、フリーミアム主流の市場においてアプリデベロッパーの重要な収益源になっています。 

IAAを活用すると、アプリマーケターは、類似するアプリから関連性の高いユーザーに適切なタイミングでリーチすることができます。要するに、カジュアルゲーマーは他のカジュアルゲームをダウンロードする可能性が高いということです。

アプリマーケティングの可視化 – アプリマーケティングファネル

アプリマーケティングのユーザージャーニーファネル

アプリマーケターが新しいオーディエンスにリーチしてコンバージョンにつなげる過程を概念化する場合、2つの方法があります。これらの過程はファネルと呼ばれ、主に2つのタイプに分けられます。

1つ目は従来からある3段階のジャーニーです。潜在的なユーザーが認知段階から始まって、獲得段階に移行し、リテンション段階で終わります。 

このタイプは、アプリマーケティング以外のマーケティング戦略にも広く適用されます。

2つ目のファネルは、アプリマーケティングに特化したユーザージャーニーです。インプレッションから始まり、クリック、アプリストア、ダウンロード、インストールへと進み、アプリ内イベントで終わります。

この2つのファネルは互いに重なり合っていますが、それぞれ固有の異なる特質を備えています。 

  • インプレッションは認知段階に該当 
  • クリック、アプリストア、ダウンロード、インストールはすべて獲得段階に該当
  • アプリ内イベントはリテンション段階に該当

少しわかりにくいかもしれませんが、心配する必要はありません。ここから、それぞれの段階について詳しく見ていきましょう。

アプリマーケティングガイド - 第2章:アプリマーケティングにおける認知
第2章

認知 – アプリの名を広める

まずは、新規の潜在ユーザーをアプリに呼び込む段階、つまりファネルの最上位にある認知段階から始めましょう。 

これは、評判、話題性、一般的な認知度の向上を試みる重要な段階であり、露出度を最大限に高め、名前を広めて、ユーザーが決断を下しやすくすることを目的としています。

一般的に、認知段階は非常に広い範囲で始まります。したがって、何よりもまず、ターゲットオーディエンスを理解することにリソースを割くのが得策といえます。

オーディエンスの友人、セラピスト、専門家、コンサルタントになる

その第一歩は、だれが、いつ、なぜ、どこで、どのようになど、オーディエンス像を詳細に描くことです。まず、自分自身に次のような質問をすることから始めましょう。

  • このアプリはどのような問題を解決するのか?
  • そうした問題に直面しているのはだれか?
  • そのオーディエンスは、どのようなオンラインコンテンツに関心を持っているのか?
  • どの年齢層をターゲットにするのか?
  • どのような競合アプリからインスピレーションを得ることができるのか?
  • このアプリは、娯楽、教育、あるいは贅沢品のうち、どの役割を果たすために作られているのか?

次のステップは、ユーザーの意見を聞いて自身の仮説を疑い、補強することです。 

アンケートを実施する場合は、できるだけパワーユーザーに参加してもらうようにしましょう。核心に迫る質問をして、自分の思い込みを疑ってみます。予算が許せばフォーカスグループも検討してください。

オーガニックなマーケティングチャネルとオウンドメディアで機会を開拓する

これで、オーディエンスがよく使うチャネルを調査に基づいて判断できるようになりました。 

認知段階では、リソースをあまり分散させないと同時に、できるだけ多くのチャネルをテストできるような戦略を考案することが不可欠です。

自社が保有するチャネルでオーガニックマーケティング戦略を構築することは極めて重要です。メールリストを拡充する、TikTokのフォロワー数を増やすといった方法は、いずれも自然に口コミを広める絶好の機会となります。 

そのためのヒントをいくつか紹介しましょう。

  1. 会社プロフィールをランディングページのように扱う。何をする会社であるかを明確にし、プロフィール画像とバナーを更新して、明確なCTAと連絡先情報を追加します。
  2. 競合調査を行う。パフォーマンスの高い競合アプリの投稿を確認し、そのトーン、コピー、スタイル、コンテンツ形式からインスピレーションを得ましょう。たとえば、オウンドメディア戦略の中で好ましくないものや足りないものがインスピレーションとして得られる場合があります。
  3. 「スケールしないこと」を試してみる。ときには、小規模なクリエイターにパーソナライズされたDMを送ってコラボレーションの機会を求めたり、どのようなものが見たいかをオーディエンスに質問したりしてみるのもよいでしょう。

どのようなコンテンツで勝負するにしても、常に新しいフォーマットをテストし、上記で挙げたオーディエンスのペインポイントにもっとも響くコンテンツを作成するようにしてください。 

アプリマーケティングガイド - 第3章:アプリマーケティングにおける獲得
第3章

獲得 – アプリインストールを促進する

オンラインプレゼンスを確立したら、次はさらにステップアップして、より多くのユーザーにアプリをダウンロードしてもらうための戦略を練りましょう。 

獲得段階では、有料チャネルとオーガニックチャンネルの両方を通じてインストールを促進することに重点を置きます。少数の重要な戦略に焦点を絞る場合は、いくつかの方向性をとることができます。それらについて簡単に説明しましょう。

有料広告によるアプリマーケティング

有料広告

効果的な有料広告戦略とは、十分にテストされた戦略です。TikTok、Snapchat、Instagramのどれを使うにしても、メッセージ、クリエイティブ、ターゲティングは時間をかけて調整する必要があります。 

有料広告戦略を成功させるための第一歩は、明確なKPIを特定することです。何をテストし、何を計測すべきか、何を基準に成功を定義すべきかをしっかりと把握することが、広告予算を最大限有効に活用するための鍵となります。

有料広告戦略では、支払い額の高い既存ユーザーと似た特性を持つ類似オーディエンスを作成する場合もあります。また、リマーケティングキャンペーンを検討して、アプリにしばらくアクセスしていないユーザーを対象に特別なプロモーションを実施することもできます。

Thanks for your download!

アプリストア最適化

第1章で説明したとおり、ASOは、トラフィックとインストールを促進するためにアプリストアを最適化するプロセスです。ここでは、もう少し戦術的な話をしましょう。 

アプリストアの最適化を今すぐ始める方法をいくつかご紹介します。

  1. アプリのターゲットオーディエンスの定義を明確にします。オーディエンスのデモグラフィック情報、役割、特徴を特定し、メッセージを絞り込みます。
  2. 競合調査を実施し、自社が属するニッチ分野において競合他社がうまく対応している点とそうでない点を確認します。
  3. オーディエンスの核となる問題とその解決策を表すキーワードを調査します。AppTweakやApp Radarのようなキーワードツールの使用を検討しましょう。
  4. 以下の3つの基準を使ってキーワードを検証します。
  • 関連性 – 自社のオーディエンスにどれだけ特化しているか?
  • 難易度または競合性 – このキーワードによる上位表示の競争率はどの程度か?
  • 検索ボリューム – このキーワードで検索するユーザーは何人程度いるか?
  1. アプリストアの製品ページに自然にキーワードを組み込みます。 

これを実行するための詳細な手順については、ASOガイドをご覧ください。

アプリマーケティングガイド - 第4章:リテンションおよびエンゲージメント戦略

第4章

ロイヤリティの構築 – リテンションおよびエンゲージメント戦略 

昔からよく言われているように、新しい顧客を獲得するよりも既存の顧客を維持する方が安上がりです。アプリ内購入やサブスクリプションによってアプリの利用が後押しされる今日の世界では、ロイヤルユーザーベースを構築することが、効果的な収益化のための絶対的な目標です。 

リテンションと解約に関しては、良いニュースと悪いニュースがあります。まずは悪いニュースから紹介すると、アンインストールされたアプリのうち、50%は「使わないから」という理由で削除されています。一方良いニュースは、少なくとも週に1回アプリにアクセスしているユーザーの90%は、アプリを使い続ける可能性が高いということです。 

では、ユーザーのホーム画面の3ページ目で放置されているロゴを蘇らせるにはどうすればよいでしょうか?ここで、いくつかの戦略を紹介しましょう。

円滑なオンボーディングエクスペリエンスを提供する

第一印象は何よりも重要です。初デートにボサボサの頭で遅刻してきたら、2度目のチャンスはまずありません。同じように、新規ユーザーには円滑なオンボーディングエクスペリエンスを提供する必要があります。

以下はそのためのヒントです。

  1. 簡潔にする。チュートリアルの手順を最小限に抑えます。
  2. 早急に価値を示す。人を感動させる要素(「WOWファクター」)をできるだけ早い段階でアピールすることで、可能な限り迅速にユーザーの注意を引きます。 
  3. ヘルプコンテンツを提供する。チュートリアルビデオやヘルプ記事などのセルフサービスコンテンツがあれば、新規ユーザーがアプリを最大限有効に活用できます。
アプリマーケティングにおけるプッシュ通知

プッシュ通知を適切に活用する

通知がユーザーの負担になることもあります。米国の平均的なスマートフォンユーザーは、1日に46件(英語記事以上もの通知を受信しているといいます。しかし、気の利いた通知なら極めて役に立つ場合もあります。たとえば、次回の宅配注文が50%割引されると通知されれば、断る人はいないはずです。

期間限定セール、ゲーム内の特別イベント、精算のリマインドといったプッシュ通知は、適切なタイミングでユーザーにリエンゲージメントを促すのに非常に効果的です。

では、どれくらいの頻度になると多すぎると見なされるのでしょうか?週に1回受信すると10%のユーザーが通知を無効にし、週に3~6回受信すると40%のユーザーが通知を無効にするといわれています。この数値から判断してみてください。

しかし実際のところ、重要なのは通知の数よりもその目的です。通知を送る場合は目的を意識して、注意深くタイミングを決定しましょう。

有料リエンゲージメントキャンペーン

ときには何らかの事情で、パワーユーザーにアプリの存在を忘れられてしまうこともあります。効果的な有料リエンゲージメント戦略があれば、収益性の高いユーザーを少し後押ししてアプリに呼び戻すことができます。 

アプリの利用を止めたユーザーを1人残らず取り戻そうと試みても、貴重な広告費を無駄にするだけです。代わりに、オーディエンスをセグメント化し、以前にアプリをよく使っていたユーザーのリエンゲージメントを促します。 

たとえば、過去14日間はゲームを立ち上げていないが、以前は有料のマンスリー会員になっていたユーザーについて考えてみましょう。そうしたユーザーは、ゲーム内で特典を提供する「ウェルカムバック」ボーナスの対象とすることができます。 

また、Eコマースアプリの場合には、過去2か月間購入のないユーザーを特定し、次回の注文時に独自の割引を提供することができます。

アプリマーケティングガイド - 第5章:アプリマーケティングの指標

第5章

覚えておくべきアプリマーケティングの必須指標

成功するアプリマーケティング計画は、明確であり、計測が可能です。では、何百もの紛らわしい略語がある中で、どれに注目すべきなのでしょうか?ここでは、もっとも重要な10のアプリ指標を紹介します。

  1. CTR(クリックスルー率):広告を表示してクリックしたユーザーの割合。CTRはバニティメトリクス(虚栄の指標)とみなされる場合もありますが、広告クリエイティブのパフォーマンスを計測するうえで効果的な基準指標の1つです。

数式:クリック回数/広告表示回数

  1. CTI(クリックツーインストール):クリックしてからアプリをインストールしたユーザーの割合。これはインストール前のユーザージャーニーにおけるもっとも強力な2つのタッチポイント間の相関関係を計測するものです。CTIは、関連性、アプリストアのパフォーマンス、読み込み時間を把握するのに役立ちます。

数式:インストール数/広告クリック回数

  1. ROAS(広告費回収率)これは、広告費の収益性を通貨単位で計測し、キャンペーンのパフォーマンスを大まかに示すものです。 

また、獲得したユーザーの質を示す有力な指標でもあります。言い換えると、マーケティングに費やされたコストに対し、マーケティングキャンペーンで獲得したユーザーから一定期間内にどれだけの収益が得られたかを表します。

数式:特定のキャンペーンで獲得したユーザーから一定期間内に得られた収益/マーケティング総費用

  1. DAU(1日あたりのアクティブユーザー数)24時間以内にアプリに関わったユニークユーザー数を計測するもので、ゲームなどの毎日アクセスされるアプリによく使われます。 

数式:新規のユニークユーザー+再訪のユニークユーザー

または、30日以内にアプリを利用したユーザー数を示す代替指標として、MAU(1か月あたりのアクティブユーザー数)を使用することもできます。

  1. 離脱率:アプリのアンインストール、プランのダウングレード、サブスクリプションの解約を行ったユーザーの割合。逆に、リテンション率は、購入やプランのアップグレード、サブスクリプションの更新を継続しているユーザーがどの程度いるかを定義するものです。

数式:離脱ユーザー数/総ユーザー数

  1. ARPU(ユーザーあたりの平均収益)アプリ内購入(IAP)、広告インプレッション、広告クリック、サブスクリプション、有料ダウンロードなどから生まれたユーザー1人あたりの平均収益。ARPUは、ユーザーの質を通貨単位で測るのに効果的な指標です。 

数式:あらかじめ設定された期間内における収益額/総ユーザー数

アプリマーケティングの指標

7. PF(購入頻度):ユーザーが購入する頻度。これにより、購入回数がゼロのユーザーとリピート購入が多いユーザーを分けることができます。 

PFはユーザーのロイヤリティを示す有効な指標です。PFの高いユーザーの類似オーディエンスを作成し、リマーケティングキャンペーンから除外することを検討しましょう(すでにエンゲージメントが高いため)。

数式:一定期間の総購入回数/同じ期間のユーザー総数

8. LTV(顧客生涯価値)1人のユーザーが一定期間内に生み出すと予測される収益の合計。既存ユーザーを維持する方が新規ユーザーを見つけるよりも安上がりであるため、LTVを活用することで、収益性の高いユーザーの引き留めに重点を置くことができます。 

また、広告費の枠組みも判断できるため、マーケターは収益性を維持するためにキャンペーンにどれだけの広告費を割くべきかを計算できます。

数式

ステップ1:平均購入金額=(総収益額/購入回数)
ステップ2:平均購入頻度=(購入回数/ユニークユーザー数)
ステップ3:ユーザー価値=平均購入頻度x平均購入金額
ステップ4:LTV=ユーザー価値×平均ユーザー寿命

9. ファネルのコンバージョン率:アプリファネルの各段階で先の段階へと移行したユーザーの割合。これは、まず2つの特定のアプリ内イベントをマッピングし、次にそれらのイベント間のコンバージョンを測ることで計測できます。 

たとえば、インストールから購入に至った割合を計測できます。これによって、ユーザーがファネルのどこで行き詰まっているかを特定できるため、アプリを改善し最適化するためのインサイトが得られます。

数式:(目的のイベントのコンバージョン総数/アプリ内の最初のイベントの総数)x100

アプリマーケティングガイド - 第6章:重要なポイント

重要なポイント

  • アプリマーケティングとは、広告、プレースメント、プロモーションを通じてモバイルアプリの認知度を高め、新規ユーザーを獲得し、ユーザーを維持する手法です。
  • アプリマーケティングのファネルは、認知、獲得、リテンションの3段階に分けられます。
  • アプリマーケティングキャンペーンを成功させるには、必ずオーディエンスを理解することから始めます。可能な限り調査を行い、だれが、いつ、なぜ、どこで、どのようになど、オーディエンス像を詳細に描きます。
  • 成功するアプリマーケティング計画は、シンプルかつ明確であり、計測が可能です。たくさんの指標の中で目的を見失うことがないよう、第5章に挙げたものの中から、アプリのニーズにかなった一部の指標のみに焦点を絞ります。

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AppsFlyerのパフォーマンスインデックス2024 – 国別版 https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/country-performance-index/ Sat, 03 Feb 2024 08:02:59 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//appsflyer%e3%81%ae%e3%83%91%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%87%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b92024%e5%b9%b4%e5%ba%a6%e5%9b%bd%e5%88%a5%e7%89%88/

平均的なアプリは14の市場でキャンペーンを実施していますが、成長の促進に重要なのは、どの地域にどれだけ投資するかを見極めることです。 AppsFlyerパフォーマンスインデックス – 国別版 は業界唯一の地域・国ベースのランキングで、まさにその答えとなるものです。 約y個のアプリで発生したx億回のインストールを分析し、マーケットリーチ、ユーザー価値、メディアコスト、広告費、普及の可能性などを含む9つの指標から新たな市場機会を探りました。 【レポート内容】

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平均的なアプリは14の市場でキャンペーンを実施していますが、成長の促進に重要なのは、どの地域にどれだけ投資するかを見極めることです。

AppsFlyerパフォーマンスインデックス – 国別版 は業界唯一の地域・国ベースのランキングで、まさにその答えとなるものです。

約y個のアプリで発生したx億回のインストールを分析し、マーケットリーチ、ユーザー価値、メディアコスト、広告費、普及の可能性などを含む9つの指標から新たな市場機会を探りました。

【レポート内容】

  • 14のゲームジャンルと16の非ゲームカテゴリーにおける83の高パフォーマンスおよび低パフォーマンス市場 – AndroidとiOS向け
  • ユーザー獲得やリマーケティングキャンペーンのためのランキング
  • 独占的な成長機会と国別のキャンペーンパフォーマンス比較

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日本におけるアプリマーケティングの現状 2023年版 https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/state-of-app-marketing-2023-jp/ Wed, 29 Nov 2023 05:49:02 +0000 https:////www.appsflyer.com//?post_type=resource&p=387616 日本におけるアプリマーケティングの現状

2022年後半から2023年にかけての一年は、ポストコロナにおけるユーザー行動変容の一年だったと言えます。ゲーム・非ゲームそれぞれのユーザーの傾向から見えてくるアプリマーケティングの現状と今後について、データから見えてくることをまとめました。 2024年のマーケティング戦略にぜひご活用ください。 内容

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日本におけるアプリマーケティングの現状

2022年後半から2023年にかけての一年は、ポストコロナにおけるユーザー行動変容の一年だったと言えます。
ゲーム・非ゲームそれぞれのユーザーの傾向から見えてくるアプリマーケティングの現状と今後について、データから見えてくることをまとめました。

2024年のマーケティング戦略にぜひご活用ください。

内容

  • アプリ業界におけるポストコロナの現状
  • 非ゲーム・ゲームアプリにおける広告支出とプラットフォーム別の傾向
  • プラットフォーム別インストール・アンインストール傾向
  • ユーザーリテンションの現状
  • リマーケティングの現状
  • 非ゲーム・ゲーム別、収益トレンド、購買ユーザーの傾向
  • 不正広告の傾向

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AppsFlyerのパフォーマンスインデックス第16版 https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/performance-index/ Tue, 14 Nov 2023 23:00:00 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//appsflyer%e3%81%ae%e3%83%91%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%87%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e7%ac%ac16%e7%89%88/ Performance Index 16 - JP

景気後退により、2023年のアプリマーケティング予算が大幅に削減されることは明らか、その結果、メディアの状況は変化したのでしょうか? 経済的な不確実性が続く中、メディアソースの予算配分について正しい計測を行うことは、特にiOSにおいてはこれまで以上に重要です。 2015年からモバイル広告のベストメディアソースをランキングしているAppsFlyerパフォーマンスインデックスの第16版では、115億ものインストールを分析し、モバイルアプリメディア領域の最も包括的なスコアカードをお届けします。     【レポート内容】

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Performance Index 16 - JP

景気後退により、2023年のアプリマーケティング予算が大幅に削減されることは明らか、その結果、メディアの状況は変化したのでしょうか?

経済的な不確実性が続く中、メディアソースの予算配分について正しい計測を行うことは、特にiOSにおいてはこれまで以上に重要です。

2015年からモバイル広告のベストメディアソースをランキングしているAppsFlyerパフォーマンスインデックスの第16版では、115億ものインストールを分析し、モバイルアプリメディア領域の最も包括的なスコアカードをお届けします。    

【レポート内容】

  • 新登場!iOSのSSOTインデックス:複雑な計測の現実を最適に解決するSingle Source of TruthソリューションによるiOSメディアのランキング 
  • 157の地域カテゴリーバリエーションをカバーするAndroidリテンションおよびリマーケティングインデックス 
  • Google、Meta、Apple、TikTok、Unity、ironSource、その他70のトップモバイルメディアのパフォーマンスとボリュームランキング

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漫画で読むAppsFlyer「クリエイティブを計測しよう!?」 https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/creative-manga/ Wed, 20 Sep 2023 04:23:29 +0000 https:////www.appsflyer.com//?post_type=resource&p=376950 漫画で読むAppsFlyer

アプリマーケターの皆様、クリエイティブが広告キャンペーンの成功に大きく影響すると、日々実感されていると思います。 しかし、勝ちクリエイティブのパターンが明確でなく、行き当たりばったりな施策になってしまうことはありませんか?また、成果を計測しようとしても、各媒体をまたいで計測・分析するには労力と時間がかかってしまいます。 そんなお悩みを解決するために、AppsFlyerはクリエイティブの計測機能をリリースいたします。そして今回、初めての漫画スタイルで新機能をご紹介させていただきます。ぜひお楽しみください。

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漫画で読むAppsFlyer

アプリマーケターの皆様、クリエイティブが広告キャンペーンの成功に大きく影響すると、日々実感されていると思います。

しかし、勝ちクリエイティブのパターンが明確でなく、行き当たりばったりな施策になってしまうことはありませんか?また、成果を計測しようとしても、各媒体をまたいで計測・分析するには労力と時間がかかってしまいます。

そんなお悩みを解決するために、AppsFlyerはクリエイティブの計測機能をリリースいたします。そして今回、初めての漫画スタイルで新機能をご紹介させていただきます。ぜひお楽しみください。

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[完全版] 最新のモバイル計測とアプリ収益拡大の手引き〜プライバシー新時代のモバイル計測導入がアプリのパフォーマンスを向上〜 https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/revenue-boosting-strategies-playbook/ Tue, 19 Sep 2023 02:41:18 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//%e3%82%bf%e3%83%bc%e3%82%b2%e3%83%83%e3%83%88%e3%80%81%e9%80%a3%e6%90%ba%e3%80%81%e3%82%a8%e3%83%b3%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%88%e3%80%82%e5%8f%8e%e7%9b%8a%e6%8b%a1%e5%a4%a7/ joint playbook: AppsFlyer & TikTok Best Practices - OG

優れたモバイルキャンペーンとはどのようなものでしょうか。  私たちは、キャンペーンの最適化を成功させるための基盤は、特に厳しい経済状況下においては、包括的な計測であると考えています。しかし、私たちを真に魅了するブランドは、ユーザーに対してアプリインストールを促進するだけではありません。適切なユーザーをターゲティングし、洗練されたリマーケティング戦略を展開しています。さらに、エンゲージメントを優先し、ユーザーをリピートさせています。 では、実際にどのような方法で行っているのでしょうか? この手引書では、AppsFlyerとTikTokが協力し、収益につながる高パフォーマンスのユーザー獲得キャンペーンとリマーケティングキャンペーンの設計と実施方法に関する成功事例をご紹介します。最も収益性の高いアプリユーザーを正しくターゲットとし、連携、さらにエンゲージすることで、収益性の高いアプリの成長を促進させた成功事例もいくつかご紹介いたします。  内容:

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joint playbook: AppsFlyer & TikTok Best Practices - OG

優れたモバイルキャンペーンとはどのようなものでしょうか。 

私たちは、キャンペーンの最適化を成功させるための基盤は、特に厳しい経済状況下においては、包括的な計測であると考えています。しかし、私たちを真に魅了するブランドは、ユーザーに対してアプリインストールを促進するだけではありません。適切なユーザーをターゲティングし、洗練されたリマーケティング戦略を展開しています。さらに、エンゲージメントを優先し、ユーザーをリピートさせています。

では、実際にどのような方法で行っているのでしょうか?

この手引書では、AppsFlyerとTikTokが協力し、収益につながる高パフォーマンスのユーザー獲得キャンペーンとリマーケティングキャンペーンの設計と実施方法に関する成功事例をご紹介します。最も収益性の高いアプリユーザーを正しくターゲットとし、連携、さらにエンゲージすることで、収益性の高いアプリの成長を促進させた成功事例もいくつかご紹介いたします。 

内容:

  • モバイルマーケティングの課題をチャンスに変える方法 
  • アプリの成長を促進するAppsFlyerとTikTokの革新的な戦略
  • 様々な成功事例のご紹介
  • AppsFlyerとTikTokの連携を利用してキャンペーンを成功させるための実用的なヒント

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モバイルアプリ不正の現状 – 2023年版 https://www.appsflyer.com/ja/resources/reports/mobile-app-fraud/ Mon, 11 Sep 2023 09:31:10 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//%e3%83%a2%e3%83%90%e3%82%a4%e3%83%ab%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%aa%e4%b8%8d%e6%ad%a3%e3%81%ae%e7%8f%be%e7%8a%b6-2023%e5%b9%b4%e7%89%88/ State of Fraud 2023 - og

モバイルアプリ界の厄介者といえば不正インストール。あなたの予算も、悪意ある何者かに日々狙われているかもしれません。  2022年下半期、このような不正は実に40%超も増加しました。不正との戦いに勝つには、意識を高め、警戒を怠らず、適切な防止策を講じる必要があります。220億件のインストールを調査した「モバイルアプリ不正の現状」では、業界の現状を網羅的に理解できるよう、2022年および2023年前半を形作った主なトレンドを徹底的に分析しています。 内容:

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State of Fraud 2023 - og

モバイルアプリ界の厄介者といえば不正インストール。あなたの予算も、悪意ある何者かに日々狙われているかもしれません。 

2022年下半期、このような不正は実に40%超も増加しました。不正との戦いに勝つには、意識を高め、警戒を怠らず、適切な防止策を講じる必要があります。220億件のインストールを調査した「モバイルアプリ不正の現状」では、業界の現状を網羅的に理解できるよう、2022年および2023年前半を形作った主なトレンドを徹底的に分析しています。

内容:

  • プラットフォーム、カテゴリ、国別のアプリインストール不正率の傾向
  • 地域、カテゴリ別の不正インストールの金銭的リスク
  • 地域、カテゴリ、プラットフォーム別の不正インストールタイプの分布 
  • プラットフォーム、業種別のポストアトリビューション不正の傾向  
  • 120以上の市場と30以上の業界における2023年のアプリインストール不正率のベンチマーク

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今こそ知りたい – コホート分析解説 https://www.appsflyer.com/ja/resources/guides/cohort-analysis/ Wed, 16 Aug 2023 05:48:36 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//%e4%bb%8a%e3%81%93%e3%81%9d%e7%9f%a5%e3%82%8a%e3%81%9f%e3%81%84-%e3%82%b3%e3%83%9b%e3%83%bc%e3%83%88%e5%88%86%e6%9e%90%e8%a7%a3%e8%aa%ac/ Cohort analysis - featured

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Cohort analysis - featured
はじめに

巨大迷路で遊んだことはありますか。何度も道を間違えて、なかなか出口にたどり着かなかった。なんて方も多いのではないでしょか。地上からでは、自分が今どこにいて、A地点からB地点までどうやって行けばいいのか、的確に判断するのは至難の業です。

でも、迷路の全体図や拡大図を持っているとしたら。空を飛び、文字どおり鳥のように全体を見渡してルートを確認できるとしたらどうでしょう。

データ分析について言えば、より多くのレポートを集めれば集めるほど、より豊富なインサイトを獲得できるという誤解がマーケターの間に広がっています。

しかし、実際はその逆です。データを広く集めすぎると、本質を見失ってしまいます。

裏を返せば、ノイズを取り除き、ディメンションを正しく設定し、データをきちんとそろえ、適切にスライス&ダイスすることで、何がうまくいっていて何がうまくいっていないのかを明確かつ正確に把握できます。

何より重要なのは、データを正しい文脈で見ることです。これこそが、まさにマーケティング活動の肝といえます。

そこで登場するのがコホート分析です。 

コホート分析により、A地点からB地点への最も効率的なルートを探し出すことができます。今回はその方法をご紹介しましょう。 

マーケティング活動全体を見ながらパフォーマンス指標を相互参照することで、重要なトレンドが浮かび上がってきます。文脈を無視してデータを見続けていれば、このようなトレンドは埋もれたままになっていたはずです。

コホート分析 - 第1章:コホート分析解説
第1章

コホート分析の概要と取り組むべき理由

コホート分析とは、大規模なユーザー(または顧客)グループを、共通の特性を持つ小さなセグメントに分割し、一定期間にわたって分析するプロセスを指します。

共通の特性には、地域、言語、好みのアイテム、獲得日などがあります。

モバイルアプリの領域で、特定のユーザーグループとアプリのエンゲージメントの経時的変化について詳細なインサイトを獲得し、精緻なKPIでキャンペーンパフォーマンスを計測したいなら、コホート分析が非常に効果的です。

コホート分析の主なユースケースは次のとおりです。 

  • ユーザー獲得(UA)キャンペーンの最適化 – パフォーマンスが低く、是正措置が必要なセグメントをピンポイントで把握します。
  • ユーザーリテンションと生涯価値(LTV)の向上 – 良質なユーザーのリエンゲージメントを図り、基盤を拡大します。

コホート分析の大きなメリットは、同一条件で比較してトレンドを特定できることで、個々のユーザー単位で行動分析を行わなくても、経時的な変化を確実に監視できます。

コホート分析により、次のような重要な問いに答えられるようになります。

  • どのようなユーザーがアプリにエンゲージしているか?
  • ユーザーが離脱するのは主にどのようなタイミングか?その理由は?
  • 新規ユーザーと長年のユーザーの収益の割合は?
  • ユーザーへのリエンゲージメントに最適なタイミングは? 
  • 最もROIの高いユーザーをもたらしたメディアソースは?

2本柱 – コホートの2つの主要モデル

よく用いられるコホートタイプは、UAコホートと行動コホートです。それぞれどのような意味を持ち、マーケターの日常業務にどう応用できるのでしょうか。確認していきましょう。

ユーザー獲得(UA)コホート

獲得コホート分析は、広告主やUAマネジャーにとって欠かせない手法です。

獲得日とソースに基づいてユーザーをセグメント化し、製品や分析のニーズに応じて日次、週次、月次ベースで実行できます。 

たとえば、地域ごとに複数のコホートを作成できます。そこから、各ユーザーの最初の30日間のアクティビティを計測し、ユーザーあたりの平均セッション数をコホートごとに比較できます。

このタイプのコホート分析をどう活用できるでしょうか。 

EコマースアプリのUAマネージャーの場合を考えてみましょう。コホート分析を使用して、ユーザーのさまざまなの属性に合わせてスタイルやサイズの好みをトラッキングし、在庫を管理することで、売上を最大化できます。 

また、ターゲットを絞っておすすめ商品を紹介し、プロモーションオファーをパーソナライズして、顧客の信頼やロイヤリティを向上できます。

行動コホート

ユーザー獲得コホートとは異なり、行動コホートに注目するのは主にプロダクトマネジャーです。

このタイプのコホート分析は、ユーザーがアプリを使用しているときの行動に焦点を当てます。特別なイベントトリガーを使用することで、さまざまな属性のユーザーの行動を計測し、それに応じてキャンペーンを最適化し、パーソナライズできます。 

たとえば、フードデリバリーアプリについて考えてみましょう。行動トリガーとなるのは、料理の選択や注文頻度などです。 

ソーシャルメディアのアカウントを運用している場合は、行動コホートを活用することで、スペイン人ユーザーによるフォローが多いページや、インド人ユーザーによる「いいね!」が多い投稿などを計測できます。  

理屈はわかった。でも本当に必要か?

コホートデータを突き詰めていくと、獲得日やリマーケティングのコンバージョンをパフォーマンス指標に結びつけることができます。 

言い換えれば、ノイズの除去、同一条件での比較、離脱を阻止するための実用的なインサイトの獲得、キャンペーンのパフォーマンス、アプリのエンゲージメント、機能の導入といった流動的な目標の追跡に役立ちます。

まだ納得がいかないという方のために、ユーザーあたりの平均収益(ARPU)についても見ていきましょう。

ノイズを洗い出し除去するには、ARPUを日別で比較するだけでは不十分です。APRUを似ている曜日で比較したり、ユーザー数やアクティビティを比較したり、アプリ内購入を促進するためのプロモーションの有無を比較したりする必要があります。

複数のKPIを並べて戦略の効果を評価するには、コホート分析がうってつけです。ただ、ここまで見てきたように、KPIを分析して終わりではありません。 

コホート分析で隠れたトレンドを明らかにすることで、実施中のキャンペーンを最適化し、リアルタイムで調整するために必要なインサイトを獲得できます。コホート分析はエンゲージメントと収益を向上させる実証済みの方法であり、導入拡大とリテンション強化に向けた正しい道筋を示してくれます。 

コホート分析でマーケティング戦略を強化
第2章

コホート分析はマーケティング戦略の強化にどう役立つか

いい質問です。ここでは、コホート分析が活躍する4つの実践的な事例を紹介します。

1 – 実用的なインサイトを利用し、広告予算を有効活用

コホート分析により、最も質の高いロイヤルユーザーを生み出しているのはどのチャネル、キャンペーン、あるいはキャンペーン内の広告セットなのかを把握できます。

たとえば、UAキャンペーンの地域間共通のパフォーマンスを見れば、パフォーマンスの低い地域を簡単に特定できます。 

それをもとに、該当地域でのコンバージョンの改善策を考えてみましょう。現地の祝日にちなんだ特典やクーポンコードをパーソナライズされたメールで送れば、購入を促す効果を期待できます。 

同一のUAキャンペーンでコホート分析を行った結果、ある地域ではアプリのインストール数自体は少なくないものの、アプリの起動や購入がまったくないことが判明したとします。これは不正が疑われるケースであるため、MMPを活用してより詳細な分析を行う必要があります。

2 – インサイトにより、リエンゲージメントの最適なタイミングを把握

コホート分析により、ある地域でユーザーの支出が4日目あたりで停滞することが判明した場合、その時期に合わせてリマーケティングキャンペーンを実施してみてはいかがでしょうか。 

季節性やタイミングは重要です。「ユーザーにエンゲージするには何月、何日、何時が最適か」と自問していけば、より価値の高いユーザーの獲得につながります。 

時間単位の粒度が重要になるケースもあるため、コホート分析は、キャンペーン実施のタイミングを見極めるうえで非常に価値あるインサイトを導き出せます。

3 – ユーザージャーニーの障害を特定、排除し、リテンションを促進

コホート分析を活用すれば、オンボーディング、使い始めの段階、ペイウォール、難易度の高さなど、アプリからの離脱が起きやすい領域と毎月のユーザーリテンションを相互参照し、ペインポイントを明らかにできます。 

アプリエンゲージメントやユーザーリテンション戦略の理論と実践について詳しくは、こちらをご覧ください。

4 – 製品の変更がユーザーに与える影響を把握

診断の結果問題が明らかになっても、その問題を修正したり機能を改善したりする方法がやすやすと見つかるとは限りません。 

たとえば、ユーザーのエンゲージメントがコア機能の使用に大きく依存していることがわかっている場合、メールやプッシュ通知の量を増やしてエンゲージメントを強化しようとしても逆効果であり、離脱につながる可能性が高まります。

製品をやみくもにリニューアルしてしまうのではなく、まずはコホートでA/Bテストを行い、何がうまくいき、何がうまくいかないかを把握しましょう。そうすれば、リスクを抑えながら、データに基づいて製品をアップデートできます。

コホート分析のユースケース
第3章

実践編 – 日々取り組むべきコホート分析の3つのユースケース

例1 – 複数地域のリマーケティングキャンペーンの成否を評価

キャンペーンを地域に合わせて展開すれば、ユーザーにパーソナライズされた体験を提供できます。たとえば、週末に向けたショッピングキャンペーンを打つ場合、米国では金曜午後にローンチしますが、エジプトでは木曜日になります。週末が金曜日から始まるためです。

ショッピングの場合、リマーケティングキャンペーンに含まれるKPIとしては、アプリ内購入をしたユーザー数、購入による収益、リエンゲージしたユーザーの割合などが一般的です。ただ、コホートレポートを活用すれば、多次元分析によりユーザーの行動、KPI、成功指標の全体像を把握できます。

次のシナリオを見ていきましょう。 

あるショッピングアプリが英語圏の複数の国でリマーケティングキャンペーンを実施しました。UAマネージャーは、対象者のうち実際に何人のユーザーが購入に至ったのかを知りたいと考えています。 

まず、キャンペーンがどの地域で最も高い成果を上げたのかを評価するために、結果を国別にグループ分けしました。

キャンペーン後にアプリにリエンゲージした1万4,000人のユーザーのうち、約80%が米国内のユーザーで、彼らが最も多く購入に至っていました。

しかし、コホートレポートをよく見てみると、興味深いトレンドが浮かび上がってきました。カナダのユーザーのエンゲージメント数はオーストラリアのユーザーの半分ほどでしたが、カナダのユーザーはオーストラリアのユーザーよりもはるかに多くの金額を費やしていたのです。

オーストラリアでは量で成果を上げたものの、収益はそれほど上がっていない。UAマネージャーは、同じデータセットをいくつかの異なる角度から見ることでその事実に気づきました。そのおかげで、迷うことなくカナダのキャンペーンを強化できます。

例2 – メディアソースのROIを評価し、広告収益につなげる

ゲームアプリでは、アプリ内購入広告収益が2大収益源です。特にハイパーカジュアルゲームには両者からの収益が欠かせません。

コホート分析では、すべての収益源に関するインサイトを獲得できるため、「どのメディアソースが最もアプリ内購入に貢献したか?」、「メキシコでユーザーあたりの収益が最も高かったキャンペーンはどれか?」といった問いに答えることができます。

広告を主な収益源とするハイパーカジュアルゲームのPPCマネージャーが、広告収益に大きく貢献しているメディアソースについて指標を収集する場合を考えてみましょう。

広告収益レポートでは、新規ユーザー獲得のROIについて全体像を把握できます(数字はすべて仮定のものです)。

  • メディアソース1の広告費は8万8,594ドルで、58万6,000ユーザーを獲得。ゆっくりですが着実に増加しています。 
  • 一方、メディアソース2は、UAがきわめて安いものの、メディアソース1よりも広告収益が高くなっています。インストール後7日目までには、メディアソース2がメディアソース1よりもはるかに損益分岐点に近くなっています。
  • さらに読み進めると、メディアソース2が12日目あたりで損益分岐点に到達するに対し、メディアソース1に当分その気配はないことがわかります。

このように、いくら全体を見渡してもメディアソース1が赤字から抜け出せないことがわかれば、貴重な予算を適切に配分できます。

例3 – アプリ内イベントに合わせてリテンションを評価

配車サービスやフードデリバリーのようなオンデマンドサービスを提供するアプリでは、主にアプリ内イベントが成功のKPIになっています。ダウンロードはもちろん重要な要素ですが、コンバージョンとリテンションの成功度合を示す指標としては、実際のサービス利用の方がはるかに有力です。 

アプリでアクティブなユーザーベースを維持するためのインサイトを獲得する手段として、コホートの姉妹レポートであるリテンションレポートも役立ちます。エンゲージメントから利用までの包括的なビューを提供し、どのメディアソースがより多くのエンゲージメントを促進するかを経時的に確認できます。

たとえば、タクシー予約アプリのマーケティングマネージャーが、アプリをダウンロードした後に乗車予約をした新規ユーザー数に基づいて、キャンペーンの成否を評価する場合を考えてみましょう。

ダウンロード数だけを分析すれば、メディアソース1が明らかに勝っているように見えます。 

しかし、インストール後10日目までのデータを幅広く見ると、絶対数として、メディアソース2がより価値の高いユーザーを獲得し、リテンション率を高めていることがわかります。 

インストール当日とそれ以降のユーザーの行動を分析すれば、キャンペーンによるリテンションの成否をメディアソースごとにより明確にイメージできます。 

コホート分析 - 第4章 - 成功へのステップ
第4章

コホート分析を成功させるための4つのステップ

ステップ1:適切なクエリセットを選択 

KPIと成功指標が定まれば、正しい方向に舵を切ることができます。まずは、何を把握したいのかを明確にしましょう。 

キャンペーンを並列して計測し、メディアソースを比較したいとお考えでしょうか。あるいは、さまざまな地域にまたがる単一のキャンペーンの成否を計測したいのでしょうか。成功をどのように定義しますか。

次のステップに進む前に、これらの問いをしっかりと押さえておきましょう。

ステップ2:指標を定義

答えが必要な問いと、それに答えるために必要な指標について考えがまとまった時点で、目的の半分は達成したも同然です。

コホート分析の問いを考えるうえで役立つのが、類似した特性を持つユーザーをグループ化し、特定の期間で行動や指標を比較するという方法です。

特性パフォーマンス(KPI)期間
1日あたりのセッション先月
メディアソースユーザーあたりの収益3週間前
広告キャンペーンユーザーあたりのアプリ内イベント6月の5日間

特性は成果計測対象となる属性、KPIは分析対象となる指標、期間は計測の時間枠を表します。

アプリマーケティングのKPIについて詳しくは、こちらをご覧ください。

ステップ3:コホートを定義

重要なのはここからです。 

次の手順を実行します。

  1. 粒度、日付範囲、アトリビューション期間を設定します 
  2. コホートタイプ(UA、リマーケティングなど)とトレンドタイプ(LTVなど)を選択します
  3. 有意でないデータでレポートが散らかってしまうのを避けるため、グループ属性(メディアソースなど)と最小のコホートサイズを選択します
  4. 関連性のあるフィルター(キャンペーン、アトリビューションタッチタイプ、国、キーワードなど)を選択します

ステップ4:コホート分析を実行し、結果を評価

あとは実践あるのみです。 

サイロ化されたレポートを見るだけでは、全体像を把握したり、実用的なインサイトを引き出したりすることはできません。データをスライス&ダイスしてこそ、さまざまな地域でのアプリのダウンロード数やROAS(広告費回収率)といった興味深いトレンドを掘り起こすことができます。 

AppsFlyerのダッシュボードでコホートレポートを設定する方法について詳しくは、こちらをご覧ください。

コホート分析の重要なポイント
重要なポイント

重要なポイント

  • コホート分析とは、大規模なユーザー(または顧客)グループを、共通の特性を持つ小さなセグメントに分割し、一定期間にわたって分析するプロセスを指します。
  • 特定のユーザーグループとアプリのエンゲージメントの経時的変化について詳細なインサイトを獲得し、精緻なKPIでキャンペーンパフォーマンスを計測したいなら、コホート分析が非常に効果的です。個々のユーザー単位で行動分析を行う必要はありません。
  • コホート分析の主なユースケースは次のとおりです。
    • UAキャンペーンの最適化 – パフォーマンスが低く、是正措置が必要なセグメントをピンポイントで把握します。
    • ユーザーリテンションとLTVの向上 – 良質なユーザーのリエンゲージメントを図り、基盤を拡大します。
  • 業種を問わず、コホート分析を使えば、UAやリテンションに関する問いに答えることができます。見るべき内容と方法を知ることが、コホートレポートが示す膨大なデータを読み解く鍵となります。
  • コホート分析は、今後のキャンペーンのKPIや、キャンペーン成功のベンチマークの設定に役立ちます。

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CTV支配の時代に備えましょう:コネクテッドTVの完全ガイド https://www.appsflyer.com/ja/resources/guides/connected-tv/ Wed, 31 May 2023 08:09:21 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//ctv%e6%94%af%e9%85%8d%e3%81%ae%e6%99%82%e4%bb%a3%e3%81%ab%e5%82%99%e3%81%88%e3%81%be%e3%81%97%e3%82%87%e3%81%86%e3%82%b3%e3%83%8d%e3%82%af%e3%83%86%e3%83%83%e3%83%89tv%e3%81%ae%e5%ae%8c%e5%85%a8/ CTV domination: The complete guide to connected TV - featured

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CTV domination: The complete guide to connected TV - featured
はじめに

動画コンテンツに対する需要は、デジタル広告の領域で最も急速に成長している現象の一つとなっています。

Netflixが広告ベースの階層を追加する意向を発表したことに対して、消費者がそれほど冷静ではなかったのは、これが主な理由です。一方、HBO Max、Hulu、Paramount+、Peacockは2021年にすでに広告サポート付き定額制を開始していました。

コードカッティングが当たり前になり、コネクテッドTV(CTV)は日常生活のいたるところに存在するようになりました。実際、アメリカの全世帯の87%(英語)が少なくとも1台のCTV機器を所有しており、2012年の所有率はわずか38%であったのに対し、劇的な伸びを示しています。

CTVはすべての年齢層で広く採用されていますが、中でも18~34歳が最も人気があり、この熱心な視聴者は広告主にとって貴重なターゲットとなっています。

このガイドでは、CTVの世界について知っておくべきことをご紹介いたします。広告主、ストリーミングサービスプロバイダー、パブリッシャー(または単なる好奇心旺盛な読者)のいずれであっても、コネクテッドTVとは何か、そのエコシステムがどのように機能するか、そしてそのエコシステムの中で広告を成功させるにはどうすればよいかを理解するのに役立つと思います。

それでは、さっそく本題に入りましょう。

CTV支配の時代に備えましょう第1章 コネクテッドTVとは
第1章

コネクテッドTVとは?

コネクテッドTV(Connected TV)、略してCTVは、インターネットに接続し、映像コンテンツを視聴することができるテレビ機器です。

CTV機器には、Wifiとストリーミングを統合したスマートテレビから、XboxやPlaystationなどのゲーム機、Apple TV、Google Chromecast、Amazon Fire TV Stick、Rokuなどのストリーミング機器まで、あらゆるものが含まれています。

CTVの広告費は、今年、米国で33.1%成長し189億ドルに達する(英語)見込みで、米国におけるデジタルビデオの先行投資額では、CTVが市場の3分の2以上(英語)を占めると予想されます。

そのため、リニアTV広告の予算は2022年末までにまだ680億ドルに達する予定ですが、その差はかつてないほど急速に縮まっています。

CTVとOTTの違いは何ですか?

CTVの雑学に入る前に、用語に関してよくある間違いについて整理しておきましょう。マーケティング担当者は、しばしば(誤って)CTVとOTT(英語)を同じ意味で使いますが、この2つの用語は大きく異なります。 

OTT(オーバー・ザ・トップ・プロバイダー)は、従来のケーブルテレビ、衛星放送、放送局の枠を超え、専用のアプリやサイトを通じてプレミアムビデオコンテンツを提供します。

簡単に言うと、OTTコンテンツはCTVのデバイスを使って視聴します。代表的なOTTサービスには、以下のようなものがあります。

  1. Netflix
  2. Disney+
  3. Hulu
  4. ESPN+
  5. Amazonプライムビデオ
  6. HBO Max
  7. Apple TV+
  8. CBS All Access
  9. YouTube TV
  10. Starz 
  11. Pluto TV
  12. Sling TV
  13. Tubi
  14. Fubo TV
  15. Peacock TV
  16. Vudu TV
  17. Crackle TV
  18. Kanopy TV

CTVのエコシステムとはどのようなものですか?

CTVとOTTの区別がついたところで、エコシステムについて説明します。簡潔に言えば、データがすべての中心であり、テクノロジー企業はCTVのエコシステムの中で貴重な広告スペースを争っているのです。

ストリーミングを可能にするテレビOSは、広告主が活用できる豊富なデータを収集し、その結果、テレビの物理的な生産はOSの採用の二の次となります。これが結果的にテレビのコストを下げているのです。

物理的なテレビメーカーとしてはサムスンとLGが1位と2位ですが、OSのシェアはそれぞれ14%と7%に過ぎず、米国ではRokuとAmazon Fire TVを合わせてスマートテレビ全体の約60%(英語)のシェアを占めており、非常に断片的な環境となっています。 

そのため、スマートテレビ、ストリーミング機器、ゲーム機などにおいて、OSの普及率の高さを競うようになりました。 

Amazonは、Alexa、Fire OS、Prime Video配信を組み込んだAmazon Fire TVをラインアップし、LG、Samsung、VizioなどのスマートTVメーカーが家庭内の覇権を争っています。

分散化したCTVを構成する主なセグメントと広告主への影響

CTVエコシステムには、8つの主なサブセグメントが存在します。

  1. 放送局:独自のストリーミングコンテンツを提供します(Hulu、Disney+、Netflixなど)。
  2. CTVの視聴を可能にするデバイス:テレビでのストリーミングを可能にします(Roku、Amazon Fire TV Stickなど)。
  3. スマートテレビデバイス:ストリーミング機能を備えたデバイスです(Samsung TV、LG TV、TCL TVなど)。
  4. Mobile Measurement Partners(MMP):キャンペーンのパフォーマンスを正確に計測し、不正に対処します。
  5. Supply side platform(SSP):広告枠の販売、取引の最適化、キャンペーンのパフォーマンス計測など、パブリッシャー側から広告取引を管理するソフトウェアソリューションです。 
  6. Demand side platform(DSP):広告購入を仲介し、単一のインターフェイスで広告枠の在庫を提供するプログラマティックツールです。できるだけ低いCPMで広告インプレッションを購入できるサービスも提供しています。
  7. 広告主:広告を購入します。

パブリッシャーとネットワーク:広告枠を販売します。スマートテレビデバイスメーカーなど、上記のカテゴリのプレイヤーが含まれます(Samsung Ads、Vizio Adszなど)。 


広告インベントリソースはそれぞれ異なる方法でデータを収集しているため、得られるインサイトも異なります。ピクセルを設定できるプロバイダーの場合、より正確な計測とエンゲージメントが可能です。 

インベントリソースの多くはウォールドガーデンを構築しているため、広告主は彼らと直接取引し、種類の異なる限られたデータセットを活用しなければなりません。またユーザーレベルのデータはそれぞれのプラットフォーム内でしか利用できません。

その結果、競争が激化し、市場の分散化が進みます。これは異なるデバイスやプラットフォームでキャンペーンを正確に計測することが、より困難になることを意味します。

CTV支配の時代に備えましょう第2章CTVとOTTのマネタイズモデル
第2章

CTVとOTTのマネタイズモデル

CTVとOTTの仕組みを理解したところで、マネタイズの話に移りましょう。知っておくべき主なマネタイズモデルは下記の4つです。

1:サブスクリプションビデオオンデマンド(SVOD)

もっとも広く利用されているモデルです。ユーザーは月額または年額のサブスクリプション料金を支払うことで、コンテンツに無制限にアクセスできます。

Netflix、Amazonプライム、Disney+などが現在このモデルを採用しています。これらのOTTプロバイダーはロイヤリティの高い顧客ベースを構築するため、独占的なコンテンツを定期的に配信し続ける必要があります。

2:アドバタイジングベースドビデオオンデマンド(AVOD)

動画コンテンツに戦略的なプレロール広告、ミッドロール広告、ポストロール広告を差し込むモデルです。パブリッシャーは定期的なサブスクリプション料金に依存する代わりに、バナー広告、スポンサーシップ、有料プレースメント広告を活用して収益を得ることも可能です。 

XumoとCrackleの2つのプラットフォームは、現在AVODモデルを採用しています。 

3:トランザクションビデオオンデマンド(TVOD)

近年登場した新たなマネタイズモデルで、シリーズの1エピソード分、映画、またはスポーツや音楽などのペイパービューイベントを有料で提供し、1度限りのコンテンツ視聴から収益を得ることを目的としています。 

定期的にコンテンツを視聴するロイヤリティの高いオーディエンスに依存するのではなく、他では決して見られないプレミアムなコンテンツを独占的に配信することに焦点を当てています。

4 :ハイブリッドモデル

2つ以上のマネタイズモデルを組み合わせたモデルです。あらゆる形態や規模のストリーミングサービスがこれまで以上にさまざまな収益モデルを試すようになりましたが、その多くがこのハイブリッドモデルを採用しています。 

たとえば、Huluはベーシックな広告付きプランと広告なしプラン、Disney+とESPN+、ライブTVをセットにしたバンドルプランを提供しています。

CTV-to-CTVアトリビューションと計測

CTV-to-CTVアトリビューション

前述のとおり、CTVは視聴者数が急増していることから、ユーザー獲得に最適なソリューションと言えます。プログラマティック広告のエンゲージメントではファーストパーティおよびサードパーティのデータをかなり具体的に適用できるため、大多数のオーディエンスにリーチできます。

CTV-to-CTVアトリビューションとは、同一デバイス、同一OSでCTVからのアプリインストールにつながったCTV広告アトリビューションを意味します。LTV(顧客生涯価値)やメタデータといったより詳細な指標を活用してアトリビューションの向上を図れるように、MMPを選ぶ際には、Roku、Fire TV、Apple TV、Android TV、Chromecast、ゲーム機、スマートテレビなどのCTVプラットフォームと直接統合できるパートナーを重視することをおすすめします。

ただし、CTVプラットフォームはそれぞれ独自の方法でレポートを作成するため、レポートそのものに一貫性や粒度、データ名のばらつきがある場合があります。 

そのため、複数のメディアソース、チャネル、デバイスにまたがるアトリビューションを公正に取得して一元化し、単一の管理画面に統合できるMMPと提携することが重要です。

<img loading="lazy" title="CTV支配の時代に備えましょう<b>コネクテッドテレビが広告主にもたらすメリット</b>" alt="CTV支配の時代に備えましょう<b>コネクテッドテレビが広告主にもたらすメリット
第3章

コネクテッドテレビが広告主にもたらすメリット

CTVの領域は間違いなく、かつてないほど急速に成長しています。市場は成熟に向かっていますが、成長の余地もまだ大きく残されています。ここでは広告主がCTVから得られる主なメリットの一部をご紹介します。

新たなセグメントの創出

従来のテレビとは異なり、CTVでは広告主が人口統計、興味関心、コンテキスト、時間帯、デバイス、地域をもとにオーディエンスにリーチできます。

一方、従来のテレビはComscoreやNielsenといったサードパーティ機関の推計に大きく依存してきましたが、この値はときに信頼性に欠け、多くは情報にもとづく推測をするのが限度です。

OTTコンテンツの視聴者が急増する現状において、CTV領域で獲得できる視聴者は、広告主にとって非常に魅力的で貴重な存在です。だからこそ、このオーディエンスの適切なセグメンテーションが、CTVで成功する鍵となるのです。

ブランドセーフティ

CTVでは広告の配信先がよりコントロールしやすく、大規模な制御が可能です。より具体的なエンゲージメントと性能の良い広告購入システムを組み合わせることで、適切な場所に適切なタイミングで広告を表示できるため、意図しない場所や関連性のない場所への配信を最小限に抑えられます。

クロスデバイス計測とエンゲージメント

CTVでは収集された豊富なデータにもとづき、複数のデバイスにまたがる広告キャンペーンのパフォーマンスを計測できます。クロスデバイスデータを用いることで、ROAS(広告費回収率)を計測してどのキャンペーンが有効かを把握できるため、過去のデータを活かして未来のキャンペーンを最適化できます。

また、ディープリンク技術を活用すれば、コンテキストを加味したカスタマー体験を創出できます。ディープリンクを用いたリンクやQRコードを配置することで、CTVで展開したモバイルアプリキャンペーンから、ユーザーをアプリ内の適切なコンテンツに誘導できます。 

ディープリンクによるシームレスなジャーニーの創造は、顧客満足度の向上、収益の増加、そして体験から得られるリターン(ROX)につながる、強力で比較的取り組みやすい方法なのです。

CTV-to-mobileアトリビューションでできること

モバイルアプリのマーケティング担当者が、モバイルアプリの成長とエンゲージメントを促進するためにCTVのメディアを購入するCTV-to-mobileは、特筆すべきクロスデバイスの流れの一つです。

統合がSDKまたはAPIのいずれを介していても、MMPはアプリインストールとインストール後のイベントを正確に計測します。 

たとえば、CTV-to-mobileアトリビューションでは、あるモバイルアプリがCTVデバイスで広告を見た後にインストールされた場合、マーケターはこのインストールがCTVに紐づいていると把握できます。

CTVに潜む最大の脅威:スプーフィングと広告不正

CTVの広告詐欺

米国では広告主の60%がリニアテレビからCTVやOTTに移行していますが、この急激な成長は、不正行為の温床にもなっています。セーフティネットや規制の欠如がOctobot、SneakyTerra、Smokescreenのような広告不正が付け入る隙を与えており、毎月600万ドルもの金額が詐取されています。

不正には通常、3つの形態があります。

  1. デバイススプーフィング:他のコンピュータシステムになりすます不正(ボットトラフィックなど)
  2. マルチデバイススプーフィング:複数デバイスで視聴しているかのように見せかける不正
  3. SDKハッキング:不正集団がSDKの通信を傍受し、偽のアプリインストール、購入、クリックを発生させる不正

こうした不正行為からは多くの学びを得られるため、対策が可能です。以下では現代の不正を回避する方法をいくつかご紹介します。

CTVの広告不正対策

1:連携するインベントリパートナーに対する明確な要件を設定します。信頼性と透明性が高く、使い勝手のいいキャンペーン計測機能(ピクセルトラッキングなど)を利用できるCTVプロバイダーとのみ連携します。

2:信頼できるMMPと連携します。これにより、データの正確性、リアルタイムでの不正行為の検出、ユーザープライバシーの完全な保護が保証されます。 

3 – 数字を深く観察し、厳しい質問をして、異常な行動パターンを明らかにする:これらのインストールは、この地域やプラットフォームでの視聴習慣と一致しているのでしょうか?「ユーザーはアプリをダウンロードした直後にアプリをアンインストールしていないか?」、「アプリアクティビティが異常なほど急増していないか?」などです。

CTVマネタイズ戦略のベストプラクティス

alt[H3] CTVマネタイズ戦略のベストプラクティス

続いて、CTVキャンペーンの効果を計測するための戦略の立て方をご紹介します。

ステップ 4データを調査する

従来のテレビ広告購入では、その効果を計測するにはグロスレーティングポイント(GRP)と呼ばれる指標が広く使われてきました。GRPでは広告の視聴率を基準に、広告主がパブリッシャーに支払いを行います。

しかし、GRPはCTVオーディエンスの行動データを十分に活用できる指標ではありません。そこで、以下ではCTVキャンペーンの効果を計測できる指標をいくつかご紹介します。

  1. ポストビューウェブサイト訪問アトリビューション:CTV広告を見てウェブサイトにアクセスした視聴者
  2. オンライン購入アトリビューション:広告を見て広告主のウェブサイトまたはCTV経由で購入した広告視聴者
  3. ポストビューコンバージョン:CTV広告を見てモバイルアプリをインストールし、アプリで購入した視聴者
  4. フットトラフィックアトリビューション:広告視聴後のオムニチャネルでのエンゲージメントと購入
  5. オフラインコンバージョントラッキング:購入にいたる前にユーザーが広告を閲覧した回数
  6. ブランドリフト/ブランド認知度:CTV広告を見たユーザーが、広告主のブランドをどう想起してエンゲージするかで計測される、広告主の市場でのポジショニング

こうしたアクションに関連したデータは必ずしも簡単に取得できるものではありません。だからこそ、データを代わりに取得してくれる優れた計測パートナーを見つけることが重要なのです。

ステップ 4オーディエンスを適切に絞り込む

もっとも収益性の高いオーディエンスを特定して、デジタルの力を活用します。まずは現在のオーディエンスリストを利用して、類似オーディエンスを作成することから始めるのがいいでしょう。その後、興味関心、人口統計、デバイス、地域などのサードパーティのデータをさらに深く掘り下げます。

データ粒度が高くなるほど、関連するメッセージを視聴者に届けるリーチが拡大するため、最終的にCTVキャンペーンのコンバージョン率を促進できます。

ステップ 4計測、評価、反復を行う

CTVキャンペーンを成功させるための原則は、他のすべてのデジタル広告キャンペーンと同じです。つまり、常に計測、評価、反復を行い、収集したオーディエンスインサイトとデータを活用しながら、継続的にキャンペーンを最適化するということです。 

この原則を適切に実施するため、データの重複排除、広告不正の検出、アトリビューションの正確な計測を実現するMMPとの連携も検討してみましょう。

CTV支配の時代に備えましょう
重要なポイント

重要なポイント

  • OTTとCTVは同じではありません。簡単に言えば、OTTは、CTVデバイスで視聴されるコンテンツです。
  • 2012年、米国でCTVデバイスを所有する世帯は38%にすぎませんでした。2022年現在では、87%の世帯が少なくとも1台のCTVデバイスを所有しています。
  • CTV広告への投資は急増しており、費用対効果の高いオーディエンスや、エンゲージメントの高いプラットフォームでの計測機能がその主な理由です。
  • 透明性の高い広告パートナーを見つけてMMPを活用することは、広告不正に対抗するもっとも効果的な手段です。これはCTV広告のパフォーマンスを次のレベルに引き上げることにもつながります。

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PCおよびコンソールプラットフォームでゲームデベロッパーが新たな収益源を確立する方法 https://www.appsflyer.com/ja/resources/guides/pc-console-measurement/ Sun, 21 May 2023 11:27:38 +0000 https://www.appsflyer.com/resources//pc%e3%81%8a%e3%82%88%e3%81%b3%e3%82%b3%e3%83%b3%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%97%e3%83%a9%e3%83%83%e3%83%88%e3%83%95%e3%82%a9%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%81%a7%e3%82%b2%e3%83%bc%e3%83%a0%e3%83%87%e3%83%99/ PC & console guide - featured

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PC & console guide - featured
はじめに

ゲームの世界は日々変化し続けていますが、変わらないこともあります。それは、変化を促しているのは、常に収益とオーディエンスの増加という主な目的であるということです。そして、まさに収益とオーディエンスの増加こそ、多数のモバイルゲーム制作会社がPCやコンソールプラットフォームでゲームを提供し始めている理由です。 

では、なぜPCやコンソールでのゲームが増加しているのでしょうか。それには他の多くの分野と同様、パンデミックが大きく影響しました。  コロナ禍でゲームが好調だったというのは誰もが知るところです。Newzooによれば、ゲームのプレイヤー数は2020年から2022年にかけて12%増加しました。同時期、PCとコンソールのそれぞれではプレイヤー数が15%増加しています。

またプライバシーに関する規制やモバイルユーザーが飽和状態であるという背景も、モバイルゲームデベロッパーがオーディエンスと収益源の新規開拓を進める理由です。デベロッパーはPCやコンソールゲームのプレイヤーの増加に対応するため、それぞれ異なるステージでゲームを開発しています。さらに、パンデミック以前とは異なり、現在のゲームでは異なるプラットフォーム間でプレイできることが重視され、そのための変化が顕著に見られます。 

この変化に関心のあるお客様のため、このガイドでは、モバイルゲームのパブリッシャーがPCやコンソールの機会をどのように活用しているかについて紹介しています。またクロスプラットフォームのフローを計測することで、PCとコンソールをパフォーマンスマーケティングチャネルとして活用する方法についてご説明し、最後にこれらのフローに注目した活用事例を紹介します。 

PCおよびコンソール計測ガイド - 第1章1:<b>[H2] 2023年は</b>
第1章

2023年はマルチプラットフォームゲームが拡大?

2020年初頭にパンデミックが発生して以来、ゲーム業界では変動が続いています。人々の生活は新型コロナウイルス感染症によって困難になったにもかかわらず(あるいは困難になったからこそ)、世界の大半が「外界」から遮断されてロックダウンが続く中でのゲーム利用が急増しました。 

しかし、その後はプレイヤーを含む人々が再び外出するようになり、これまでゲームに費やしていた時間を仕事や学校、実店舗でのショッピング、ライブエンターテインメントなどに費やすようになることで、ゲームの利用はゆるやかに減少していきました。

しかし、ポストパンデミックに突入したこの時代、ゲームに明るい兆しが見えています。それは、現在のプレイヤー数はすべてのプラットフォームで2020年より大幅に増加しているということです(表1参照)。PCでは16%、コンソールは17%増加し、さらにエンゲージメントも向上しました。 

プラットフォーム202047%2022
PC20億7,000万人22億3,000万人24億人
モバイル26億8,000万人29億1,000万人31億5,000万人
コンソール13億3,000万人14億4,000万人15億6,000万人
出典:『グローバルゲームマーケットレポート2023』、Newzoo
第2章

変化が「今」起きている理由

プレイヤーの増加と多様化が進むことで、モバイルゲームのパブリッシャーにとっては、PCやコンソール用のゲームタイトルから収益を得る機会が広がります。それ以外にも、パブリッシャーは以下の理由から、モバイルという安定した環境を超えてPCとコンソールに注目しています。 

  • コンソールの魅力的なARPU:コンソールのARPU(ユーザーあたりの平均収益)はモバイルよりも67%高くなっています。ここから、モバイルゲーム制作会社がコンソールゲームの開発に意欲を示す理由がわかります。 
  • 技術の進歩:技術の進歩により、モバイルゲーム制作会社が他のプラットフォーム向けのゲームをより簡単かつコスト効率良く開発することが可能になりました。
  • プライバシーに関する課題:Appleによるプライバシー規制は、ユーザーにとっては有益かもしれません。その一方で、デベロッパーにとってはパーソナライズされた魅力的なゲーム体験を提供する上での課題となります。 
  • 市場の飽和:モバイルゲーム市場はますます飽和状態となりつつあり、多くの新規参入企業や既存企業が限られたユーザーベースと収益源をめぐって競合しています。
  • インフルエンサーによるストリーミング配信:デベロッパーは、インフルエンサーによるゲームストリーミングの影響力を理解しています。PCゲームのストリーミングはモバイルゲームより質が高いことで知られており、配信者が質の高いゲーム動画を簡単に作れるようなゲームを販売することで、ストリーミングはさらに増加すると思われます。
  • ゲームの没入感:プレイヤーの観点からは、より没入感のある魅力的なゲームへの需要が増加しています。 
PCおよびコンソール計測ガイド - chapter 3:<b><H2>具体的な変化の内容</b>
第3章

具体的な変化の内容

ゲーム制作会社がプラットフォームを拡大する理由をご理解いただけたところで、本章ではモバイルゲームをPCやコンソールゲームに拡大する2つの主な方法を説明します。

  1. プラットフォーム単独:あるゲームを特定のプラットフォーム「単独」で動作するように開発された新バージョン(スタンドアローン版)。たとえば、モバイルゲームをSteamに移植した際、Steamでのみ利用可能なマルチプレイ要素が追加されたものなどです。 
  2. クロスプラットフォーム:同一セッションやアカウントで、どのデバイスからもプレイできるゲーム。たとえば、「フォートナイト」「原神」「サマナーズウォー:クロニクル」などがこれにあたります。

「サマナーズウォー:クロニクル」「原神」「フォートナイト」「マインクラフト」などは元々モバイルでのプレイに限られていましたが、先を見据えたデベロッパーが、コンソールやPC版を開発。こうしたタイトルが成功を収めたことで、他のモバイルゲームもPCやコンソール版を発売することへの関心が高まりました。

PCやコンソールのビジネスモデルとして、企業は現時点ではモバイルの収益化モデルの採用を検討しているようです。つまり、無料でプレイできるゲームを提供し、アプリ内課金(IAP)で収益を上げるモデルです。

まとめると、モバイルゲーム会社が自社IP(知的財産)であるゲームタイトルを、PCやコンソールで収益化しようとする動きが活発になっているということです。

PCおよびコンソール計測ガイド -第4章:実現可能性と課題
第4章

PCおよびコンソールの計測:実現可能性と課題

ますます多くのモバイルゲーム制作会社がPCやコンソール向けのゲームを開発するようになっていますが、マーケティングで実現したいことは何でしょう。 

普段からMMP(モバイル計測パートナー)が提供する計測、アトリビューション、分析を使用しているマーケターなら、世界中で配信されているPC、コンソールゲーム広告の影響を計測したいと考えるのが自然です。 

つまり、以下のような複雑なフローを把握したいということです。

  1. ユーザーがソーシャルメディア広告からパブリッシャーのウェブストアに移動し、プラットフォーム(XboxやPlayStationなど)のストアに、そして最終的にコンソールにゲームをダウンロードするまでのフロー。
  2. コネクテッドテレビ(CTV)広告でユーザーをSteamに誘導し、ゲームの購入、ダウンロード、プレイしてもらうまでのフロー。 

フローの「出発点」は、モバイルアプリ、CTV、ウェブ、さらには屋外広告など多岐にわたるため、「最終点」であるゲームの購入、プレイ、課金に至るまでの経路も複数存在します。 

ここで明らかに重要なのは、PCとコンソールの機会を活用するには、これらのプラットフォームのキャンペーンを計測する方法が必要ということです。特に、無料プレイモデルではゲームの成否がパフォーマンスマーケティングとROAS(広告費回収率)の計測によって決まるため、計測は重要です。

しかし、残念ながらそう簡単にはいきません。計測は、適切なインフラがなければ極めて困難だからです。こうしたさまざまな経路を計測できるアトリビューションソリューションを構築するのは容易ではありませんし、AppleとGoogleが一意の識別子の取得を制限していることで、課題はより困難となっています。さらにはレポートと分析データのサイロ化という従来の問題も残っています。 

つまり、PCやコンソールのキャンペーンをリアルタイムでマーケティングできる手段がなかったため、モバイルゲーム制作会社はこの機会を十分活用できていなかったというわけです。 

PCおよびコンソール計測ガイド - 第5章:<b>[H2]  PCとコンソールのキャンペーン計測</b>
第5章

PCとコンソールのキャンペーン計測

ここで質問です。PCやコンソール向けのゲームを制作しているモバイルブランドは、キャンペーンを計測するため何を必要としているでしょう。 

回答です。それは、以下の機能を提供することで、PCやコンソールをパフォーマンスチャネルとして活用させられる計測パートナーです。

  1. ゲームのダウンロードやゲーム内のコンバージョンに至るまで、さまざまなユーザーフローの点と点を結びつけて線にできる。
  2. キャンペーンのパフォーマンスをリアルタイムに表示できる。
  3. ほぼすべての場所に広告を配信してユーザーを適切なプラットフォームに誘導し、コンバージョンを適切なソースに紐づけられる。 
  4. モバイルアトリビューションと同じように、PCやコンソールでもすべてのキャンペーン指標を一元的に把握できる。
  5. プレイヤーにより長時間プレイしてもらうため、プラットフォームに依存することなく、プラットフォーム間をシームレスに移動できるゲームを開発できる。
PC & console multi-platform engagement

この5つの特性を備えたソリューションを導入することで、PCとコンソールの収益機会をより有効に活用できます。また、PCやコンソールにパフォーマンスマーケティングを採用できるため、最適なマーケティングチャネルに広告費を割り当てられます。

AppsFlyerは、コンバージョン前後のアクティビティやイベントをあらゆるプラットフォームで計測できるようにすることを目標としています。これを実現するソリューションを通じて、ゲームブランドが新たな収益源を確立できるようにサポートします。 

このソリューションは以下の3つの補完的なレイヤーをベースに構築されています。

  1. クロスプラットフォームでのコンバージョン計測:あるプラットフォームで発生したコンバージョンやインストールを、別のプラットフォームで発生したクリックやインプレッションと紐づけられます。 
  2. コンバージョン後の計測:コンバージョン後のイベント(ゲーム内課金など)を計測することで、キャンペーンの成功に関するインサイトを取得し、広告費を最適化できます。
  3. すべての指標を一元的に把握:複数のプラットフォーム、デバイス、チャネルにわたる広告メディアの予算配分とパフォーマンスの全体像を把握できます。

結論:モバイルゲームのマーケターは、PCやコンソールプラットフォーム向けのゲームを制作し、適切なパートナーの計測技術を活用することで、新たな収益源を確保できるようになりました。

PCおよびコンソール計測ガイド - 第6章:使用例
第6章

使用例

この章ではクロスプラットフォームでのユーザーフローの一部を紹介し、PCやコンソールの機会を活用するための第一歩について説明します。覚えておいてほしいのは、以下のユースケースは数ある可能性のうちほんの一部に過ぎないということ、またフローの最後にあるPCやコンソールは置き換え可能ということです。つまり、PCで終わるフローはコンソールで終わることもあり、その逆も可能だということです。

Web-to-desktop(ウェブからデスクトップ)

おすすめは、モバイルマーケターにとって身近な存在であるウェブ広告から始めることです。モバイルマーケターはウェブ広告の設定、展開、計測、最適化に精通しているだけでなく、ユーザーが検索広告やウェブ広告をクリックする際の高い興味や関心をマーケティングにどう活用すべきかも熟知しているからです。 

上の例は、プレイヤーがウェブ広告をクリックし、ランディングページに移動するフローです。プレイヤーはこのページから、関連するPCのストアへのリンクをクリックし、ゲームをダウンロードして開始します。

マーケターはランディングページで取得されたインプレッションとUTMから、プレイヤーのフローを把握できます。さまざまなフローを計測し、どのキャンペーンがもっとも効果的かを理解することで、それに応じた予算配分が可能になります。

CTV-to-console(CTVからコンソール)

近年、CTVの機会は飛躍的に増大しています。視聴者の多くがリニアテレビではなく、インターネットでコンテンツをストリーミングするようになっているからです。CTVの広告費は米国だけでも、今後2年間で250億ドルから330億ドルまで成長すると予想されています。CTVは実用的なパフォーマンスチャネルとしての地位を確立しつつあるため、Kabam、Playtika、MistplayなどのゲームブランドがCTVでの広告を積極的に展開しているのも驚くことではありません。

下の図は、ある視聴者がコンソールゲームのCTV広告を見たときのフローです。視聴者はコンソールのストアにアクセスし、ゲームをダウンロードして起動します。 

取得された広告インプレッションがコンソールでのダウンロードとマッチングし、以降発生し得るゲーム内課金はすべて、CTV広告に紐づけられます。 

Mobile-to-desktop(モバイルからデスクトップ)

ウェブ広告と同様、モバイル広告もPCやコンソールの機会をすばやく活用できる優れた方法です。この方法もモバイルマーケターに適しています。

下の図は、プレイヤーがお気に入りのソーシャルメディアアプリでゲームの広告を見た場合のフローです。プレイヤーはPCのストアにアクセスし、ゲームをダウンロードしてプレイを開始します。 

計測ソリューションは、この広告インプレッションとダウンロードをマッチングさせることで、視聴者が見た広告とダウンロードを紐づけることが可能です。  

Out-of-home-to-desktop(屋外からデスクトップ) 

屋外(OOH)広告を利用することで、バス停や駅のホームでバスや電車を待っているオーディエンスをゲームの顧客に変えることができます。QRコードが再び広く利用されるようになったことで、世界中のマーケターがこの技術に注目。通勤やランニング、実店舗での買い物などでもごく当然のように使われるようになりました。

上記の活用事例は、プレイヤーがバス停でQRコードを取得し、モバイルランディングページに誘導されるフローです。プレイヤーは目的のプラットフォームをクリックし、そのストアのモバイルウェブサイトにアクセスしてアプリを購入します。その後、PCからゲームをダウンロードし、起動します。計測プラットフォームはQRコードの読み取りを記録し、ストアでの購入やPCでの起動とマッチングさせます。

PCおよびコンソール計測ガイド:重要なポイント
重要なポイント
  • 多数のモバイルゲームブランドがPCやコンソール向けにサービスを拡大し、既存のゲームを発展させたり、異なるプラットフォーム間でプレイできる新しいゲームを販売するようになりました。 
  • この変化は、新たなオーディエンスと収益源の確立という主な目的によって促進されています。
  • これに加えて、プライバシーに関する規制、モバイルゲーム市場の飽和、コンソールのARPU(ユーザーあたりの平均収益)の高さなども促進要因に挙げられます。
  • PCやコンソールのプレイヤー獲得に至るまでには何十ものフローが存在します。こうしたフローの計測は簡単ではありませんが、適切なパートナーを選択すれば実現できます。このフローには、ウェブページやCTVの画面、モバイルアプリ、屋外広告などからユーザーを誘導し、選択したデバイスでゲームをダウンロード、プレイしてもらうなどのステップが含まれます。
  • PCやコンソールをパフォーマンスマーケティングチャネルとして活用するには、これらのプラットフォームでキャンペーンを計測できることが鍵となります。

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